


FLOWにおける本人支援の内容と5領域の関連性
~包括的な支援、基盤からの支援~

国際生活機能分類(ICF)、ひとを感覚情報処理の過程から捉える感覚統合理論などを用いて、
見えやすい行動・行為や表面に表れにくい基盤などの関係性を分析します。
その分析をもとに、5領域を包括的に捉えて支援を計画し、総合的な支援を行います。
そして、支援した結果を振り返り、よりよい支援に向けてまたは次のステップに向けて計画の変更や調整を行い、
支援するというサイクルを繰り返します。
FLOWにおける5領域の支援内容
健康・生活
健康と生活は、子どもの暮らしそのものと言えます。非常に重要な領域であり他の4領域と深く関係しますので、その関係性を分析して総合的に
支援します。
健康は身体面だけではなく、心理・精神面も含めた両面があると捉えています。健康を保つことやよりよい健康状態になることができるように、
他の領域との関係性を分析して支援します。
生活は、衣服着脱・食事・排泄などの身のまわりのこと、歩く・電車に乗るなどの移動のこと、お手伝いを含む家事に関連すること、保育所・学校園に関連する諸活動、遊びや余暇活動などがあり、子どもが行う全ての活動について支援します。
具体的には、基盤の育ちから応援したり、具体的なやり方を練習したり、環境の工夫をしたりなどを織り交ぜて支援します。
人間関係・社会性は他者や周囲が関係し、他者や周囲に気づき、他者や周囲をどう捉えて、どう行動・発信するかが必要になります。
したがって、「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「感覚・運動」の領域と深く関係しますので、その関係性を分析します。その分析をもとに、
基盤の育ちの機会を提供したり、具体的に方法を教えたり、他者との交流の機会を提供したりなどを織り交ぜて支援します。
コニュニケーションは、相手との情報の連鎖すなわちお互いに入力と出力が連続します。言語はさまざまな面があり、下支えする基盤があると
考えられます。またこの領域は、ひととの関係において必要となる領域であると考えられます。
これらのことから、この領域においては、特に「感覚・運動」「認知・行動」「人間関係・社会性」の領域との関係性を分析します。その分析をもとに、
基盤の育ちの機会を提供したり、学びやすいように段階づけをしたり、環境を調整したりなどを織り交ぜて支援します。

認知・行動
認知には感覚-知覚-認知という階層があると考えられ、行動は運動とよく似た領域と考えられます。
したがって、特に「感覚・運動」の領域と関係づけながら分析します。その分析をもとに、基盤の育ちの機会を提供したり、学びやすいように段階づけをしたり、環境を調整したりなどを織り交ぜて支援します。

感覚・運動
ひとは、自己自身の状態や周囲の状況をさまざまな感覚を通して把握し、その感覚の情報を中枢神経系で統合して、状態・状況に応じた運動・行動・言葉を出力すると考えられます。この過程は、ひとが持っている働きの根幹であり重要な基盤であることから、他の4領域と深く関係しますので、
その関係性を包括的に分析して支援します。
具体的には、基盤としての感覚・運動の働きを促進するような機会を提供したり、持っている働きが発揮できるように段階づけをしたり、環境を
調整したりなどを織り交ぜて支援します。