「トイレで排泄することを嫌がる」について

ご相談例「現在おむつを使用しておりトイレトレーニング中ですが、
トイレで排泄することを嫌がります」について

おむつからトイレでの排泄に移行することは、
常に身に着けていたおむつ内での排泄から、
おむつをとって穴の空いている不慣れな便器に座って排泄することになりますので、
こどもにとっては大きな変化になると思われます。

おむつを使用している時は排泄する場所はどこでも可能ですが、
トイレトレーニング開始後は行き慣れていないトイレに行って排泄することが推奨されるようになります。 

嫌がる理由をいくつか考えてみますと、
不慣れな便器は椅子でもなく、
穴があって水が溜まっており、どのような物体なのかが分からず、
はてな?がいっぱいなのかもしれません。
また、穴があるためまたは足が床につかないため、
しっくり座ることができず不安定さを感じるのかもしれません。
さらに、排泄のやり方が変わることに戸惑いがある、便座の冷たさが苦手なども考えられます。

「こどもが嫌がる理由を考えて、これかな?という理由が思いつけば、それを解消するような手立てを行う」過程をいろいろ試すことで、
嫌がる原因とその対応方法が分かり成功しやすくなるように思います。
トイレトレーニングはかなり時間をかける必要のある活動と捉えて、
トイレが快適な場所・気持ちよい活動・遊び心で楽しい活動となるように無理なく、
応援する大人も余裕を持って行いたい活動と考えます。

「トイレで排泄することを嫌がる」について

株式会社BASEともかな
テクニカルマネージャー
作業療法士/日本感覚統合学会 認定セラピスト/特別支援教育士
嶋谷 和之(しまたに かずゆき)


[経歴]
1988年 京都大学医療技術短期大学部作業療法学科卒業後、
奈良県心身障害者リハビリテーションセンター 勤務
1996年 大阪市更生療育センター 勤務
2017年 奈良県総合リハビリテーションセンター 勤務
2021年 児童発達支援・放課後等デイサービス FLOW 勤務
現在に至る


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