「みんなと同じ活動ができず、よく立ち歩きます。どうしてなのでしょう?」について

「みんなと同じ活動ができず、よく立ち歩きます。どうしてなのでしょう?」について

「みんなと同じ活動」を考えますと、そこには関わる必要のある対象がいくつかあります。

1つは「みんな」です。すなわち、ひとに多かれ少なかれ関わる必要性があります。
直接的に関わらなくても、接近する必要性が生じます。ひとに関わりにくい背景、接近しにくい背景があるのかもしれません。
2つめは「活動」です。その活動はこどもにとって興味関心のある活動、こどもに応じた難易度になっているかどうかです。
「したい」「やりたい」と思える活動でなければ、活動する・参加することがしんどくなるように思われます。

こどもの内的な欲求とも関連します。また、難しいと感じたり成功しなかったりすることも、活動する・参加することがしんどくなる要因になると思われます。

これらが背景的な要因となって、大人がしてもらいたい行動と異なる行動になるかもしれません。
立ち歩くという行動は、こどもにとってはその状況に応じた適応反応と考えられます。こどもが活動できる条件、参加できる条件って何だろうと考えていくことで、より活動できる・参加できることにつながるのではないかと思います。

「みんなと同じ活動ができず、よく立ち歩きます。どうしてなのでしょう?」について

株式会社BASEともかな
テクニカルマネージャー
作業療法士/日本感覚統合学会 認定セラピスト/特別支援教育士
嶋谷 和之(しまたに かずゆき)


[経歴]
1988年 京都大学医療技術短期大学部作業療法学科卒業後、
奈良県心身障害者リハビリテーションセンター 勤務
1996年 大阪市更生療育センター 勤務
2017年 奈良県総合リハビリテーションセンター 勤務
2021年 児童発達支援・放課後等デイサービス FLOW 勤務
現在に至る